映画備忘録2025冬 ベイビーわるきゅーれ・サブスタンス・リベンジ

 映画備忘録2025冬

ベイビーわるきゅーれ(映画・ドラマ)

サブスタンス

リベンジ



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 The Substance(2024)

邦題:サブスタンス

監督:Coralie Fargea コラリー・ファルジャ

イギリス・フランス合作映画

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Revenge (2017)

邦題:REVENGE リベンジ

監督:Coralie Fargea コラリー・ファルジャ

フランス映画

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ベイビーわるきゅーれ (2021) 映画

英題:Baby Assassins

監督:阪元裕吾

日本映画

ベイビーわるきゅーれ エブリデイ! (2024) ドラマ

テレビ東京

監督:阪元裕吾 平波亘 工藤渉

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー (2023) 映画

英題:Baby Assassins 2 Babies

監督:阪元裕吾

日本映画

(観た順)

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■サブスタンス■

公開から1年半経っており各方面で語りつくされている。

私も考察や切り抜き動画を

少なく見積もって100回は観ている。

アマプラ配信開始で満を持しての視聴だ。

元ネタは少なく見積もってシャイニング、2001年宇宙の旅、キャリーである。


【デミムーアと設定】

朝のエアロビ番組ということは視聴者はエリザベスと同世代のはずなので

つやつやの髪、抜群のプロポーションの50歳は逆に売りになるのでは?と思うのだが。

番組をリニューアルして若くてピチピチの女性に変更したので

(募集広告にyouthful,vivacious,high energy womenとある)

現段階の視聴者層と思われる中高年女性を完全に切り捨てたよね。

でもリニューアルして若くて可愛いスーをメインに

エロ全開をやればそりゃ話題になるし売れるよね。その流れなら。

それって目先のことしか考えてない、いや何も考えてないし、

そいういうの、おぢプロデューサーの欲望を満たして

女性を性的に消費するコンテンツが延々生まれ続けるだけで

公共電波(アメリカではケーブルTVだが)って誰のもの?と頭を抱えてしまう。


エリザベス自身にも問題があるというか

朝のエアロビ番組に甘んじず

もっと自分のフィールドを広げて時代に乗っていく勇気も必要だったのに

過去の栄光にすがるだけの毎日を送っているのは不健康。

とはいえ彼女を責めることはできない。

長年ショウビズ界でさんざん刷り込まれたのだろう。

美人の若い子が正義で、使い捨ての存在だということを。

役が減っていく。過去の自分と比べられる。現役の若い子とも比べられる。

病むよね。


実際のデミムーアはG.I.ジェーンで丸坊主になったり

チャーリーズ・エンジェル フルスロットルでヴィランをやったり

すごいチャレンジングな役者さんである。


デミムーア、撮影当時59歳、

目元のちりめんじわやお尻のたるみをこれでもかとアップで晒し

クリーチャー老婆、若さへの嫉妬に狂う心、見た目と内面両方の醜さを

画面いっぱいにぶちまける役者魂に

ゴーストを観てきたリアル世代としては

万雷の拍手を送りたい。

ただ、どんなに老いようがいくら整形しようが変わらないのは

声なのである。

デミムーアの声はチャーミングなのである。

その声を逆手にとったシーンもあり

なかなか見ごたえがあって可愛かった。


【フェミニズム以前に人として】

この映画はフェミニズムの要素「も」入れ込んでいる。

ハーヴェイというプロデューサーの名前が

性虐待で悪名高いハーヴェイ・ワインスタインを意図的に示唆している。

でもちょっとまって、、、

トイレで手を洗わない、

その手で汚くエビを食い散らかす、

クビにしたキャストに時間を潰せるようにと料理本をプレゼントする、

アシスタントの名前を忘れた上に勝手に改名してしまう、

などなど、、、女性蔑視以前に人として色々アウトある。


女性の性的消費と組織の男性優位性はひとつながりで

綿々と続いているのである。

プロデューサーがキモいおじで株主が揃いも揃って爺だらけなのは

カリカチュアされた存在でわかりやすい。

子どもが来場するイベントでトップレスのダンサーを出演させるのだから。

色々アウトである。アウトだし古い。古臭い。

コラリー・ファルジャ監督、前作も今作も説明セリフがないので

とてもわかりやすい。(その分ビジュアルで圧倒される)


【エリザベスに友達はいないのか問題】

「この人、友達いないの?」

最初はそう思ったけど

生き馬の目を抜くショウビズ界、裏切られることなど何度もあったでしょう。

何もかも捨ててショウビズで生き抜いてやる!と決意した瞬間

幼馴染みや同級生の存在も消したことでしょう。

ずっと、たった一人で走り続けたのだとしたら、友達いない問題を指摘するのは残酷かもしれない。

フレッドには行けないと思う。わかる。行かなくていい。いいことないと思う。


【エリザベスは部屋を片付けられないのか問題】

エリザベスが部屋を汚く散らかすのは

絶対にスーへの当てつけでやっていると思う。

だって(家政婦さんがやっているとはいえ)

サブスタンスを手に入れる前はとても綺麗な部屋だったから。


【音楽とSE】

監督コラリー・ファルジャがフランス人というのもあるのかもだけど

音楽が非常にヨーロッパ的なのだ。

印象的なテクノ風エレクトロがずっと流れているのだが

スーが気持ちよく目覚めた朝や男とお愉しみなシーンはディスコだし

ラストはヘビメタとプログレだった。

中でも私が好きな音楽は

エリザベスとスーが廊下を歩く時のオルガンのような不穏な音。あれ良かった。

スーとモンストロエリザスーのシーンだけ表現される水の中にいるような呼吸音も良き。

SEはどれも良かった。


【この映画が教えてくれること】

自分の価値を見失うな。好きなものを追い続けろ。笑い飛ばせ。

私はこの3つをキャッチした。

エリザベスが一番大切にしているものは何?

それは栄誉や賞賛だった。

最後にウォーク・オブ・フェイムに辿り着き満足げに微笑んだエリザベス。

栄誉や賞賛って一度味わったら麻薬のようなものだろうか。

心を壊したハリウッドスターの話、よく聞く。


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■リベンジ■

コラリー・ファルジャ監督のサブスタンス前夜祭。

この監督の好みがわかるので(寄りのカットなど)

サブスタンスとセットで視聴することをお勧めする。


ストーリーは

復讐物でいうとプロミシング・ヤング・ウーマン Promising Young Woman(2020)

物事の発端でいうと告発の行方 The Accused(1988)

を彷彿とさせる。

「女がバカだと勝手に思い込んでるようだけどなめんな」

「気持ちが乗ったから一緒に踊っただけでお前に好意なんてねえよ」

そういうことです。

サブスタンスの原型、前編とも言えるので

是非セットで観たい。

こっちの方がフェミニズム寄りかな。

不倫相手だから軽く扱うし殺してもいい。

知り合いの不倫相手だからレイプしてもいい。

レイプされている女性を助けない。

男性がこういうのばっかりではないはず。

そういう男がいたらジュラシックの時代に埋め込みましょう。


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■ベイビーわるきゅーれ関連■

話題になっていたのを知っていたし

髙石さんの朝ドラを見ている流れで映画を1本観た。

アクションがすごいなーと思った。

まひろ役の伊澤彩織さんがかわいいな、と思った。

まひろとひまりの側近の男が対等に武力で戦っているのがかっこよーでした。


この時、私はまだベイビーわるきゅーれの魅力に気づいていなかった。

が、

ドラマのベイビーわるきゅーれ エブリデイ! で

完全にハマってしまった。

※ベイビーわるきゅーれはファンの間でおすすめの観る順番があるらしいです


主人公のふたりが普通の10代の子で

ゆるーいいまどきの女の子ふたりの日常生活と

裏切りもサスペンスもありの殺しアクションが

容赦なく交互に襲ってくるという。

しかもパワハラとか中間管理職の苦悩とか

ぶつかりおじさんとかの社会問題もきっちり入れてくるという。


TBSの名作ドラマ「ケイゾク」を観た時のようなアドレナリンが出た。

「ケイゾク」もバディものだった。私はこういうのに弱いのかもしれない。

ケイゾクでいうと柄本さんが泉谷しげるさんポジションかな。なんならオマージュしてますかね。

個人的には田坂役の水石亜飛夢さん、ファンになりました。

夏目役の草川拓弥さんも良かった。

本田博太郎さん、好きな俳優さんだ。キャスティングの人最高です。

そのほか、脇役とかちょい役の俳優さんが絶妙でよかった。

メインの役者さん以外にも手を抜かないドラマは大好き。

ベイビーわるきゅーれは海外でもバズって欲しい。


特に好きなアクションシーンは

コインランドリーのシーン。2人で布でぐるぐる巻きにしたの最高。

ヒール役の悲哀も併せて、良かったです。

ファミレスのキッチンのアクションシーンもいいね。

1にも2にも伊澤彩織と髙石あかりが最高なのである。


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